複数のマシンを一個のマウス+キーボードで制御, Microsoftの「国境なきマウス」
Mouse Without Borders*は、どこの家にでも入り込む本物の鼠のように、画面の境界に制限されない。ひとつのOSと別のマシンのOSの違いにも制約されず、両者間をスムーズに動き回る。Mouse Without Bordersは、そういう、マシン境界〜OS境界をぶち破って、左の画像のように、複数のマシン全体を一つのマウスでコントロールする一つの環境にしてしまい、ファイルやクリップボードもこの環境全体で共有する。これは、Microsoft Dynamicsの社員Truong Doが余暇時間にThe Garageのプロジェクトとして作り、無料で提供している。〔*仮訳: 壁すり抜けマウス, or, 国境なきマウス〕
Steve Claytonの説明によると、MicrosoftのThe Garageは、MicrosoftのRedmond本社のBuilding 4という物理的な場所と、”草の根的な発明や工夫やプロジェクトの初期育成を勧奨する”全社的な事業計画の両方を指す。しかしプロジェクトの多くは単独のプロジェクトとして発表されることはなく、未来のOSに採用されるかまたは、Microsoftで社内的に利用されるだけのようだ。しかし嬉しいことに、Mouse Without Bordersはその例外だった。このサイズ1.1MBのユーティリティはすばらしいできばえで、ぼくの仕事の仕方を完全に変えてしまった(デスクの上もすっきりと整理できた)。
複数の画面で入力装置を共有する技術は、前からある。たとえばSynergyやInput Directorなどは、何年も前からそれができた。でもMouse Without Bordersはセットアップが相当簡単で、いろいろおもしろい機能があるから、Synergyの根っからのユーザでも、乗り換えを検討するかもしれない。
Mouse Without BordersはLAN上で動き、しかも、ぼくの経験では(このソフトの説明にもあるが)有線のほうが動作が良好だ。ソフトのインストールは数秒ですみ、画面にリンク用のコードがポップアップする。複数のコンピュータをリンクしたら、構成(コンフィギュレーション)は実に簡単だ(上に挙げたユーティリティよりもずっと)。それでいて、機能はなかなかのもの: ファイルのドラッグ&ドロップ、クリップボードの共有とコピペ、全マシンのロックとアンロック、そしてもちろん、複数のコンピュータに亘るキーボードとマウスの共有だ。
今のところ、そしてたぶん永久に、Mouse Without BordersはWindowsだけ用のユーティリティだ。TeleportはOS X専用の類似プログラムだし、Synergyは複数プラットホームのサポートがすばらしい。しかしMicrosoftのこのソリューションは、今のところ、もっとも堅牢で使いやすいのはWindows PCだけのようだ。ぼくはSynergyを使いこなせなかったが、Mouse Without Bordersは数分ですいすい使えるようになり、TwitterとChartbeat専用に使っているVilivのタブレットもそれ用の入力デバイスが要らなくなって、デスクの上がとてもすっきりした。デスクの上がきれいだと、気持ちいいよ!
[情報をありがとう、Nate!]
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))