女性が顔射を嫌がる理由とは?
※イメージ画像 photo by Gita Buga from flickr
「AVは、教科書ではなく、エンターテイメントである」ということは、重々わかってはいても、やはりAV内で行われているプレイを試してみたいというのがオトコの本音であろう。試してみたいプレイの具体的内容に関しては、嗜好や性癖によって願望は異なることと思うが、ほとんどの人に共通する願望として「顔射」が挙げられるのではないだろうか。
「顔射」とは、文字通り、女性の顔に射精し精液をぶっかける行為である。AVではお馴染みのプレイであるが、これを実際に試したことがあるという男性は意外と少ないようだ。つまり、セックス経験はそれなりに積んでいても、顔射童貞であるという人も珍しくない。その理由は、女性側が頑なに顔射を拒むパターンが多いようだ。なぜ、女性は顔射を嫌がるのだろうか。
女性側に意見を求めたところ、やはり圧倒的多数だったのが「AVのようで嫌悪感がある」とのこと。これを理由に挙げられてしまっては、オトコとしては説得のしようがない。オトコ側は、まさしくそのAVに感化されて顔射を希望しているのだから。しかし、近年は女性向けのAVも多数出されているので、そういった作品で、イケメン男優たちがどんどん顔射を行なってくれれば、女性が顔射に抱く嫌悪感も緩和されるのかもしれない。
他には、「メイクが崩れる」「万が一、髪の毛についてしまったら、シャンプーが手間である」など、美容面の理由からNGという女性もいた。このタイプの女性たちへの説得方法としては、「ノーメイクの際に行なう」というのが手っ取り早いであろう。しかし、ノーメイクの顔を見せること自体に抵抗感を持つ女性もいるので、顔射希望者は、ノーメイクに抵抗がないという女性に的を絞ったほうが良いのかもしれない。場所は、女性の自宅がベストである。ラブホテルだと、プレイ後にメイクを直す化粧品が手元にないという理由で拒否される確率が高い。男性宅も然り。その点、彼女の家なら、化粧品は全て揃っている。狙うは、ノーメイクを気にしない1人暮らしの女性ということになる。
また、避妊理由から、結果的に顔射には至らないという声もある。顔射で受精することはないかと思うのだが、要するに、顔射をスムーズに行うには、ナマ挿入がベターということになる。射精直前に膣からペニスを抜き、コンドームをはずし、顔に近付ける......という流れは難しい。そこで、顔射=ナマ挿入ということになってしまうので、顔射は断るという理論派もいた。この場合は、発射寸前のペニスから素早くコンドームをはずすという技術を身につけるしかないだろう。
顔射を悦ぶ女性も少なからず存在する。「愛情表現の1つとして受け入れている」「M気質なので、征服感に興奮する」という女性もいた。オトコとしては、ありがたい意見である。しかし、このタイプの女性は、自ら「顔に出して」と提案してこない傾向にあるので、見極めが難しい。パートナーに求められて応じることに意義を見出しているので、自分から「顔にぶっかけて」と言ってしまっては興ざめと考えているのだろう。よって、事前に意思確認をとっておくのが無難である。確認のタイミングは、性行為前に聞くと事務的になってしまうので、意外とピストン運動中のほうが適しているかもしれない。
なお、顔射の逆で、男性の顔に女性器が接近するパターンもある。顔面騎乗だ。女性器を間近で見ることが出来る点を利点として挙げる男性もいれば、「対等なシックスナインは好きだが、顔面騎乗は屈辱的だ」という男性もいた。女性側の意見も分かれるようで、「征服感に興奮する」という人もいれば、「性器を丸出しにして顔の上に跨るのは行儀が悪い気がする」という人もいた。双方の意見が一致すれば問題はないのだろうが、意見が食い違う場合は、どうするべきか。性行為に限らず、たいていの物事は、「相手の気持ちになって考えてみる」というが、顔面騎乗だけは、逆パターンを試すことはオススメ出来ない。つまり、仰向けになった女性の顔面に、男性が跨るパターンである。ユラユラ揺れる陰囊が、女性の鼻に覆い被さったりもするので、なんとも滑稽な状況になってしまうのだ。「人間据え置きオナホールのようで興奮しそう」という見方もあるかもしれないが、経験者のほとんどは、イマイチであったと語っているので、敢えて挑む必要はないだろう。
(文=菊池 美佳子/ブログ「マンゴージュースと黒あわび」)
菊池美佳子(きくち・みかこ)
1977年3月17日生まれ。岩手県盛岡市出身。21~29歳の間、舞台女優の傍ら、キャバクラ嬢・テレフォンセックス嬢・企画物AV嬢としても活動。引退後、ライターに転身。
著書『凄まじき性癖を持つ漢たち』